補完代替医療としてのホメオパシー

ホメオパシーは、約200年前にドイツ人医師のサミュエル・ハーネマンによって確立された自然療法です。

世界中の医師や自然療法家がホメオパシーを実践しています。

世界の人口の1割に当たる約6億人の人々が、ホメオパシーを年に数回は使っています。

ホメオパシーなのかアロパシーなのか、消費者側に明確な区別などなくても、

ドラッグストアでは簡単に手に入るコーナーに並べられているのです。

つまり、

ホメオパシーは世界中でとても頻繁に使われているのです。

これほどポピュラーなホメオパシーの基本的な原理は、

生体が生まれながらにして持っている生命力・自然治癒力を活性化させ、

身体が自らの力で癒えていくのを助けるということにあります。

自然治癒力を活性化することで癒えていくことを主眼とするのが代替医療と呼ばれるものですが、

代替療法は何の代替でもない、われこそは、というそれぞれに一家言あります。

ホメオパシーも同じで、もしホメオパシーが効果を発揮すれば、身体が自分の力で治ることになるので、

他の治療の必要がなくなる場面もあります。代替ということでもなくなるのです。

現在では、こうした療法は補完代替療法と呼ばれていますが、

日本でも、補完代替医療というジャンルを研究する施設が増えてきています。

世界的に見ても、現代医学を補完代替するジャンルの研究が進んできています。





      *****************************





これはホメオパシーの基本原則がわかっていれば当然の知識なのですが、

レメディはビタミンやミネラル、その他身体に不足している物質の代わりにはならないということです。

もちろん解熱鎮痛剤や精神安定剤、ワクチン接種や予防注射の代わりにもなりません。

しかし、そのような治療が必要とされる場面では、とても効果を発揮できるのも事実です。

化学的な医薬品に頼らなくても、長期間にわたって体を健康に保てるし、嬉しいことに、

一度限りのあなたの大切な寿命を延ばす! こともできるのです。

しかし、こうした効果が発揮され、安全にホメオパシーを使っていくときには、、


サミュエル・ハーネマンによって確立された正しい情報、知識、教育に基づいたやり方を実践するホメオパシーを用いることです。

    



*********************************






日本では現在「ホメオパシー」という名のもとに、独特なホメオパシーが普及していますが、

安全性については何も語られておりません。

今までもこうした団体の暴走を憂える声は聞こえていたのですが、

それに対抗すべきクラシカルを名乗る団体もそれぞれがばらばらでしたし、

クラシカルプラクティカルの垣根を越えて、などど標榜する団体もあったほどで、

日本全体のホメオパシーを統率して行けるような公平な機構がありませんでした。

当然、安全性をどうするか、などという倫理規定や確認事項も、明確にはされていなかったのです。

それだけ日本はホメオパシー黎明期にあったということです。





     *********************************





今回問題になった、新生児に与えられたK2シロップレメディなるものも、まさに「安全性」の基準を満たしてたとは言い難いものでした。

ここであげた「ホメオパシーの安全性」についての世界的な基準は、


○プロフェッショナルな訓練を受けたホメオパスが行うホメオパシーであること

○世界中の何百人ものホメオパスによって検証されていない、出所不明の、立証されていないレメディー(プルービング・人体実感が行われていないレメディ)を、決して与えてはいけない

   「K2シロップのレメディー」は、世界的なプルービングをされていないレメディーである。

○一般に受け入れられ評価の定まっている医療の代わりとして用いてはいけない。(必要な医療を忌避してはいけない)


○クライアントの健康や安全を常に優先しなければならない(主導者の主義、信条などに左右されてはならない)

新生児が亡くなってしまったのは、正しい訓練を受けていなかった当事者が、「ホメオパシー」の名の下に、誤ったホメオパシーを誠意と思って行なっていたために起きてしまいました。


一方、世界水準にあるクラシカルホメオパシーの協会では、最小投与や単一投与は当然のことですが、

レメディの選び方や作り方に関しても、厳密な規定が設けられています。

機械でレメディを作ることも、ダウジングやオーリングテストでレメディを選ぶことも禁止しています。

今後の日本では、ホメオパシーの世界的な倫理規定も考慮しながら、厳密な基準作りに入っていかなければならないのです。

クラシカルホメオパシーの有志で立ち上げた日本ホメオパシー協会という団体もありますが現時点ではまだ準備段階ですから、一刻も早く体制を整えていけるよう動いて行く必要があります。




    *********************************




健康を維持していくための医療には、有史以来の長い歴史があります。

古来からたくさんの医療が用いられて健康に寄与していたのですが、

科学薬品は、ハーネマン以降の医療史で使われ始めたばかりですから、200年はたっていません。

現代医療はそうした医薬品に基づいたものです。抗生剤やワクチンなどの歴史はついこの前から、といえるほど、歴史は浅いものがあります。

世界大戦を挟んで、抗生剤の発見があり、野戦病院での緊急医療には大いに力を発揮しました。

ステロイドの普及もそれに続くのですが、

この2つの医薬品を、ホメオパシーは抑圧的な医療として最も忌避しているところがあります。

新しい抑圧の始まり、とさえ表現しています。

というのも、ホメオパシーにとって、症状の解放こそが病が癒える道筋に立つものなので、当然の表現になるのですが、

こうした抑圧的な医療が主流になってしまっているためなのか、

現代医学の専門家の手で、世界中で日々何百万もの人々が死んでいるのです。

アメリカ合衆国の死因の80パーセントが、こうした医療による事故だと言われています。

      



       **********************




だからといって、我々が現代医学を放棄するこはできません。

人間は決して完璧ではなく、どんな分野でも間違いは起こります。

命を扱う医療であっても、同じことが言えます。

しかし、どんな間違いが犯されようと、それを引き起こした個人が責任を負うべきであって、

その手段が責任を負うべきではないのです。

医原事故がおきたとしても、現代医学が消えてなくなることなどありえません。





     *********************************





医療からホメオパシーを一掃すべき、と、今回は学術会議の談話の形で、発言がなされましたが、

世界の潮流から外れた驚くべき異例な発言です。

他の補完代替医療はさておき、ホメオパシーだけを単独で標的にしていますから、

何か悪意や作為が感じられる、という意見も出てきて当然です。

現時点でもなお、ホメオパシーを医療の場面で使う医師は大勢います。

しかし、医師同士の目こぼしがあるのか、

「ホメオパシーを使って医療ネグレクトをしている医師」がいることに関しては、医師同士が見ていてみない振りなのにも驚かされます。





     ************************************





話がそれないようにもとに戻します。

ここで言いたいこと、それは、

ホメオパシーと呼ばれる何かを使ったある人物が過ちを犯したからといって、

日本の社会からホメオパシーの恩恵を遠ざけるべきではありません。

その人物や、その人物を指導した人々が責任を負うべきなのです。

アレルギー、膠原病、不妊症、うつ病、リウマチ、糖尿病、肥満、心臓病、統合失調症、そのほか数百以上におよぶ難しい病気をホメオパシーは癒してきました。

年々増加する一方の発達障害のある子供たちにも大きな効果を発揮しています。

このような難病で苦しむ世界中の何百万人もの人々を200年以上助けてきたのは事実なのです。

今後さらにもう何百万人もの人々にも希望を与えてくれるはずです。

このホメオパシーのヒーリングシステムが、責任を負うべきではありません。

医療者が作っているホメオパシー医学会は、世界中の科学的なデーターをHPで公表し始めています。

圧倒的なホメオパシー療法の成果を学術会議はどう裁定していくのでしょうか。

科学という未知を探求していく輝かしい学会のはず、つまらない独断と偏見で、恥をかいたのではないでしょうか。





      *********************************





今後も、医療に関しては、誤った診断、副作用、処方上の間違いがおきてくるでしょう。

たくさんの方が医原事故にあわれるでしょう。でも、だからといって、

現代医学はやはり、恩恵を受けるに値するものです。

とりわけ緊急医療に関しては、ダントツです。

一人一人の健康の向上のために、現代医療はたくさんのことをしてくれているのは事実です。

そして一方、我々の社会は、未曾有宇の困難に見舞われつづけているのも事実です。

干ばつや飢餓、環境汚染や、気候変動、進行性の感染症、不治の病といわれる病の蔓延などなど・・・

健康からはほど遠く、すべきことがたくさんあります。





   *************************************





改めて問います。

こうした困難な状況にあっても、唯一我々が生き抜いてきた、そして、今後も生き抜いて行けるための方法、最大の武器は、何でしょうか。

それは、今までも、そしてこれからも、代替補完医療が最も得意としている骨子に沿って健康を維持していくことなのです。

持って生まれた自然治癒力を強めること、

生体が生まれながらにして持っている自然治癒力を活性化させ、

身体が自らの力で癒えていくのを助けるということなのです。

そうすることが、もっとも効果的で安全な方法なのです。




     
      ************************************




ホメオパシーは、200年の歳月をかけて医療としての骨格をととのえ、膨大な人体実験と研鑽を積み重ねてきました。

漢方医医学同様の、実証された科学なのです。

エビデンスがなければ科学と認めない、というのは木を見て森を見ていないことと同じです。

レメディの対症療法的な使い方は、使いやすい方法が統計的に考案されていますが、慢性病でのレメディの使い方は複雑になります。

人は個人個人は違いますから、人間を全体性で見ていくホメオパシーでは、レメディの使い方が異なってくるのも当然だし、

それこそが科学だといえる日が必ず来ます。

最近では現代医療でも、全体性をみて行くことが、取り上げられることも多くなってきています。

統合失調症の薬も、1つに集約される使い方に変わってきているなど、これこそ、ホメオパシー的な現代医薬のような気がします。


世界中でひろく使われ、アフリカでのエイズ撲滅キャンペーンはもとより、

さまざまな困難な場面で効果を発揮し続けているホメオパシーは、

これからも私たちの健康とより良い生活のために努力し、邁進と研鑽を続けていくことでしょう。

ホメオパシー黎明期の日本も、こうした世界的なホメオパシーの動向を規範として、

倫理規定や安全性を統率できる公正な機構を作り上げていくべき時に来ているのです。