87. Rhus toxicodendron (ポイズン・アイビー Poison Ivy)

                          <訳 R.Iさん>

 

生き生きしている道化師さん、調子よさそうだね

心の中を見るまではだけど!

精神的なコートの裏側には

不安まみれの友がいる

君は世の中に見て欲しくないんだね

君の隠されたエネルギーは

少し過敏過ぎじゃない?

ほら、誰かの言葉にプツンと切れた!

さび付いたかのように固くなって

ウオームアップするのに油をささなきゃね

ひとたび動き出せば、ペースはつかめるはず

関節の炎症と熱への切望

冷たいミルクと甘いもの

嵐の来そうな日は好きじゃないよね

天候が灰色になるにつれて調子がどんどん悪くなる

皮膚の発疹は君をいらだたせる

あったかいお風呂につかれば回復するよ

寝ている時に寝返りをうちまくるし

朝の目覚めも良くない

事始めに君にじっとしていてとお願いしなきゃ!

君は体がこわばって動けないはずなんだけど


     毒性に御注意! アメリカからの警鐘です


  この皮膚症状のかぶれの恐ろしさ! 植物のそばを通っただけでも・・・

<プロフィール>

触れるとかぶれる三枚葉の植物。開花直前の夕暮れに採った生薬のチンキから作られる。

 

<歴史的背景> 
「ウルシ」の名は、平安時代の「倭名類聚抄」に「漆」が「和名 宇流之(うるし)」として表現されている。縄文前期の遺跡から「漆塗り」の器具が発見されている。 

「漆」は、ウルシの木の幹から採取する白い液汁で、空気に触れて酸化し黒くなり、硬くなるので、古代から接着剤として利用されてきた。

クシや食器などに塗ると硬く固まり、光沢があって酸・アルカリにも耐久性があり、防湿性・防腐性に優れるので漆器として利用されてきた。日本の漆器は世界的によく知られていて、英語では漆器をJapanと呼ぶ。